令和5年6月18日 長浜文化芸術会館で催されました、第45回湖北口腔保健フェスティバルに湖北薬剤師会から出展させていただきました。
中北薬品㈱のご協力のもと、「骨ウェーブ」による骨の硬さ測定、「ボディーチェッカー」による血管老化分析、「物忘れプログラム」による簡易認知症チェック、「ボディプランナー」による体組成の測定、管理栄養士による栄養相談、そして薬剤師によるお薬相談、お薬手帳カバー作成をおこないました。
梅雨の中休み、汗ばむ陽気の中ではございましたが、フェスにはおよそ1400名の方が来場され、薬剤師会の企画には、のべ220名の方に参加していただきました。
参加者からは、骨強度や体組成など普段目に見えないものを値として認識できたことが良かった、親が測定している間に子供はお薬手帳カバーを作るなど大人も子供も楽しめる企画でよかったという声をいただきました。
今回の参加者の大半が、小学生とその保護者であったことに驚きつつも新たな発見もありました。普段薬局になじみのない方々に薬剤師の存在をアピールできたのではないでしょうか。
今後も様々な活動を通して、薬剤師を身近な存在と感じていただけるよう努力し続けたいと思います。
最後になりましたが、今回ご協賛いただいた中北薬品様、そしてご協力いただいた会員の先生方に感謝申し上げます。
来月の定例研修会は、「歯科」に関する講演になります。そちらにもたくさんのご参加をお持ちしております。
令和5年6月21日
湖北薬剤師会 理事
学術担当委員 小倉味穂
今回は、「学校薬剤師のいろは」と題して、学校薬剤師部会の森邦博先生、上野暢之先生のご協力のもと、久しぶりに会場での集合研修を行いました。
私からは、学校薬剤師経験者として、実際の業務内容、および学薬現況調査での質問に対する回答をお話しさせていただきました。
森先生からは学校薬剤師部会の委員として「学校環境衛生コンクール」の補足説明と「薬物乱用防止教室」の県薬提供資料のリニューアルについて、実際におこなっておられる薬物乱用防止の内容を踏まえて詳しく説明していただきました。
上野先生からは、学薬で使用している機器の説明と、円滑な機器貸し出しのための新たな手段について説明いただきました。
すでに学校薬剤師をされている先生方にとっては、情報の共有と業務内容の再確認、そして、これから始めていただく先生方には、業務に興味を持っていただける内容となるよう努めたつもりでしたが、いかがでしたでしょうか?
実際に測定機器を体験していただけたのは、会場研修ならではだと思いますし、なにより森先生の情熱を感じていただけたのが良かったのではないでしょうか。
私個人としては、同じ場所に集って一体感や温度感を感じることが出来たことを嬉しく思います。
なお、今回の研修会の内容は、当日参加いただけなかった先生方にも、共有したいと考えておりますので、しばらくお待ちください
来月からはまたWebでの研修会が続きます。WebにはWebの良さがありますので、多数のご参加をお待ちいたしております。
令和5年6月12日
学術情報委員 小倉味穂
「次世代に繋げる薬剤師の魅せ方~アフターコロナを追い風に~」と題して、サカイ薬局薬剤師の酒井孝征先生にご講演いただきました。
コロナ禍で先生が対応・実践されてきた様々な事例に裏話も交えて、1時間半、軽妙な語り口でお話しいただきました。
入手困難な薬品があっても、じっくり患者様の話に耳を傾けたうえで正確な情報を伝え、本当に必要なのか、患者様自身に考えていただく、受診困難な患者様がいても、オンライン受診・服薬指導を巧みに利用し、必要な医療を必要な方に届ける、まさに「向かい風を上手にうけて風上に向かって大海原を航海するヨット」のごとく、「移り行く時代の風をよみ、寄り添い、必要とされる薬剤師の姿」を見せていただきました。
先生の講演から、「丁寧な対応と、真摯な仕事ぶりが、絶大な信頼につながる」ことを改めて感じました。
先生の話術や、先生の経験を盗んで、我々もワールドワイドな薬剤師を目指して参りましょう(笑)。
酒井先生、お忙しい中ありがとうございました。今度はぜひ会場でお会いいたしましょう!
湖北薬剤師会 理事
学術情報委員 小倉味穂
令和5年3月23日(木)19時30分からメディサポとWebのハイブリッドにて開催いたしました。
湖北地域3病院から12名、地域薬局から19名、合計31名の先生方にご参加いただきました。
長浜赤十字病院 薬剤部の橋本拓郎先生に「臨床検査値を読み解く~Cockcroft-Gaultのピットフォール~」と題してご講演いただきました。
まず、臨床検査値各論として、血液検査の検査値一つ一つに対して、何を見るための値か、どこに注目して見るべきかを丁寧に説明していただきました。
また、腎機能の指標とするCockcroft-Gault式のメリット、落とし穴(ピットフォール)についてご説明いただき、それをもとに実際の処方の疑義についてわかりやすく説明いただきました。
連携カフェでは、検査値を活用し、処方変更に結び付いた薬局での事例を上野先生から発表していただきました。続けて、グループワークでは実際の腎機能低下患者の処方内容の検討を行っていただきました。各グループ積極的なディスカッションがなされていました。
病院薬剤師の先生方から「病院・薬局それぞれの薬剤師が意見を出し合う形の研修は久しぶりでしたが、大変勉強になりました。」というご感想もいただきました。またWebを利用した開催方法に関しては「グループワークもオンラインのほうが緊張しないかなと感じました。」と新たな開催方法にも好意的なご意見をいただきました。(グループによっては音声が聞こえないという事象が発生したことお詫び申し上げます)
コロナ禍にあったこの3年間は開催することがかないませんでしたが、今回久しぶりに開催し、薬剤師としての使命を果たすための「知識の共有」、「思いの共有」の大切さを改めて感じました。今後もお互いの存在がより身近に感じられるような会の開催を企画して参りたいと思います。
最後になりましたが、ご協賛いただきました住友ファーマ株式会社様、株式会社ケーエスケー様に厚くお礼申し上げます。
2023.4.7
湖北薬剤師会 理事
学術情報委員 小倉味穂
令和5年3月2日(木)、滋賀県薬剤師会・滋賀県介護支援専門員連絡協議会 連携会議がオンラインにて開催されました。
当薬剤師会からは、介護福祉委員の戸田先生と、会長代理として私が参加させていただきました。この会議には、滋賀県の各薬剤師会の会長、介護福祉委員と介護支援連絡協議会の会長、副会長、理事の方々総勢36名が参加されていました。グループディスカッションが中心で
1 お互いが知り合うための工夫
2 退院時共同指導
3 ICTの活用
について、それぞれの立場の意見や現状を話し合いました。
1 甲賀湖南地区では、はがきサイズの各かかりつけ(担当者)を記載した用紙をお薬手帳に挟む。彦根地区では担当ケアマネの名前をお薬手帳に貼付する。と言う取り組みが行われているようでした。担当のケアマネがいない場合には地域包括を利用するのも手段の一つであることを再認識しました。また、薬剤師も在宅業務に対して温度差もあるので、患者の担当の薬剤師を探すより、ケアマネ自身のマイ薬剤師を作ってお
くのも一つの手ではないか。という意見もありました。
2 ケアマネからは、なかなか自分たちからは声をかけにくい。相談できる日時をあらかじめ設定してもらえるとありがたい。薬剤師からは、参加したいとは思っているが店舗を離れる事が難しい。Webの参加を検討してもらえると参加しやすい。また、あらかじめ資料をもらっていると発言がしやすい。とそれぞれの悩みを伝えました。
3 びわこあさがおネットの利用も手段の一つではあるが、これは利用者の同意が必要である。大津地区では、メディカルケアステーション(https://about.medical-care.net/html/)というアプリを導入している。セキュリティーも高く、スマホさえあれば適宜情報を共有できるため、連携がスムーズであるという内容を紹介していただきました。
今後ますますオンライン服薬指導の他にも退院時カンファレンスの参加等、ICTを積極的に活用していく必要性を感じました。また、当薬剤師会では多職種連携会議や地域連携会議への参加が、お互いの顔が見える関係性を築くための機会となるように継続的に取り組んでいきたいと思います。
介護福祉委員 戸田真史 学術情報委員 小倉味穂
2023.2.16 令和4年度第5回 居宅介護支援事業所研修会がオンラインで開催されました。ケアマネジャーを中心に、100名を超える方が参加されました。
その研修会にて当会より「在宅医療のケアチームにおける薬局の活用法」について西井会長から情報提供していただきました(資料は介護福祉委員の馬場先生、戸田先生が提供して下さいました)。
まず、居宅療養管理指導では何ができるか、どのような方が対象となりえるのか、具体例をあげて説明いただきました。また、介入することでどのような改善が見られたかの実例も紹介していただきました。多職種との連携については、サービス担当者会議へも参加するので、ぜひ声かけいただくようにお願いされました。
参加されていた方は、時折うなずきながら真剣に聞いてくださっていました。
質疑応答では、
1 訪問指示の取り付けは誰が行うのか?
2 複数病院、複数科受診されている場合には、どの医師から指示をもらうべきか?
3 服薬ロボにはどのようなものがあり、費用はどの程度か?
との質問がありました。
① 対象と思われる患者様の相談があれば薬剤師が対応する
② 主疾患の担当医一人から指示があれば、全診療科の医師からもらう必要はない
③ メーカーにより価格および仕様はさまざまであり、当日は1社のHPにより実際の機器を紹介。患者様の服薬コンプライアンス等を鑑みて導入してみてはどうか。
と返答されました。
また、参加された方からの感想には、
「これまで、この程度のことを薬剤師に相談していいのかと思っていたが、今後は積極的に相談し、利用者の生活改善を目指していきたい」「担当者会議にぜひお声かけしたい」等
私たち薬剤師をより身近に感じてもらうことができ、一緒に取り組んでいこうという前向きな意見が寄せられていました。
地域医療には多職種の連携が欠かせません。こういった研修会を通じて顔の見える関係を築き、医療にかかわるそれぞれの職種がそれぞれの職能を生かし、地域の方々に必要なサポートが行き届くよう努めて参りましょう。
2023.2.18
学術担当 理事 小倉味穂
令和4年12月8日、Web形式で今年最後の定例研修会を行いました。
今回は「急性冠症候群に対するカテーテルインターベンションの現状および二次予防のための脂質低下療法を考える」と題し、市立長浜病院 循環器内科 高島弘行先生にご講演いただきました。(当日は扁桃炎による声の不調にも関わらず、予定通りご講演いただいたことに深謝いたします)
講演では日々の薬剤師業務の中では触れる機会の少ない「カテーテルインターベンション(=手術)の歴史・術式」について画像や映像を用いてご説明いただいたことが鮮烈に記憶に残っております。
一方、薬剤師業務に関連することとしては数々の論文を引用した動脈硬化に対する脂質管理のための薬剤使い分けや重要性についてご講演いただきました。
確かに脂質管理の薬剤は頻回服用のものがあり、服薬指導の際に確認される残薬の日数調整は少なからず行っていますが、今回の講演では単に残薬調整をするだけでなく、服用の必要・重要性を患者さんと再確認し、根気よく続けられる寄り添った服薬指導が必要という学びを得ました。
さて来年1月は毎年恒例の「新年医療安全研修会(オンライン)」を予定しています。
新年は医療安全を再認識してスタートしましょう!
2月以降も日々の業務に役立つ学びが盛り沢山の興味深い研修会が目白押しです!
来年も皆様と定例研修会でお会いできることを楽しみにしております。
R4.12.17
研修担当理事 小倉味穂
令和4年11月10日、今月もWeb形式で定例研修会を開催いたしました。
今回は「人生貧血の古今東西~実臨床の勘所、鉄代謝もふまえて~」と題して、市立長浜病院 腎臓代謝内科 森田善方先生にご講演いただきました。
貧血の分類や鑑別という基礎から、腎性貧血の診断・治療に関して論文やガイドライン、実臨床データを用いて、丁寧にわかりやすく説明していただきました。注目すべき検査値など、患者様への助言に即活用できるご講演でした。薬剤師側からの質問には、薬品調達や在庫など薬剤師の苦心にも心を寄せていただきつつ、「フォーミュラリー」(地域単位で適切な薬剤を用いることで、医薬品の管理を安易にしつつ、臨床的にも適切な薬剤を選択可能にするための機能)についてもふれていただきました。
今後も、つながりを大切にしつつ、地道な努力によって、病院と地域の薬局が密な関係を構築していける一端を担っていければと思います。
皆様の研修会への積極的なご参加をお待ちしております。
R4.11.17
研修担当理事 小倉味穂
多職種連携研修会 講演について
日時:令和4年10月17日(月) 14:00~15:00
開催方法:Zoomミーティング
参加職種:訪問看護師、ケアマネジャー、ヘルパー、行政担当者など
先日、長浜米原地域医療支援センター主催の多職種連携研修会において「薬剤師から多職種に伝えたいこと」として、一社)湖北薬剤師会 より2名の先生にご講演いただきました。
①「ポリファーマシーとは?その概念や気を付けるべきポイント」
~ タケシタ薬局 竹下 裕基 先生
ポリファーマシーの概念や原因などを、他の職種にも分かりやすくかみ砕いて懇切丁寧にご説明いただきました。
初めて概念に触れる方が多かったようですが、聴講者は皆様一様にご理解いただけたようでした。
②「ポリファーマシーの解消につながった事例紹介」
~ ファーコス薬局いずみ 三浦 奬大 先生
薬剤師が介入して多職種と連携することにより、アドヒアランスの向上や残薬・併用薬の解消・整理につながった好事例をご紹介いただきました。
日々の業務の中で起こり得る事例であるため、どのように対処したかを今後の糧としていただけました。
日頃、薬剤師が取り組んでいる地道な仕事を多職種の方々に知っていただき、必要性と活用法をご理解いただける良い機会であったと思います。これからも薬剤師は「よりよい地域医療を提供」できるよう他の職種との情報共有を密に、連携を進めていきたいと思います。
学術担当理事 小倉味穂
2022年10月13日定例研修会を開催しました。
今回は実習生発表会、例会とも時間を続けて開催しました。長時間にもかかわらず、30名近くの先生方にご参加いただきました。
定例研修会は、「保険薬局として心がけたい糖尿病療養指導とは~「腎」と「仁」大切にする」と題して、薬剤師の酒井孝征先生にご講演いただきました。
これまでの先生の経験や知識を、時にダジャレも入れながらわかりやすく丁寧に、そしておしげなくお話しいただきました。
「薬局に相談に来られるのは、自分の中にすでに答えを用意しておられ、ただその気持ちを後押ししてほしいだけ」という言葉が印象的でした。あれダメ、これダメ、こうでなくてはいけないと言われ続けてきた方の気持ちの逃げ道を作ってあげることも薬剤師の役割だとおっしゃっておられました。「聴く、気付く、つなげる」重要性を改めて感じました。
酒井先生にはぜひまたご講演いただきたいと思います。
実習生報告では、長生堂速水店で実習中のTさんに発表いただきました。
今回の研修会講師である、酒井先生に「これからの薬剤師人生はバラ色の道ですか?それともいばらの道ですか?」と尋ねられて「バラ色の道です」と答えてくれました。
これからの人生は納得のいくことばかりではないとは思いますが、若い世代の方が、前向きな気持ちで将来に向き合ってくれていることに喜びを感じました。
私たちも未来につなげる努力をおしまず、日々謙虚な気持ちでいたいと思います。
学術担当理事 小倉味穂