3月11日(木)にオンライン(Zoom)で定例研修会を実施しました。
研修会では市立長浜病院呼吸器内科の野口哲男先生に「薬剤師に知ってほしいこと 結核の治療」という演目でご講演頂きました。結核の病態や、最近増えている非結核性抗酸菌症のこと、検査・診断法や薬物治療について分かりやすく説明して頂きました。日本ではまだまだ患者数の減らない結核には、継続的な服薬管理が必要であり、そこには我々薬剤師の力が必須であると改めて感じました。結核は感染が成立しても免疫による封じ込めで一生発病しないことが多いが、発病するとその治療は数か月~数年に及び、また耐性菌の出現を防ぐために多剤併用療法が基本となるため、患者さんへの負担が大きい。そこで、「DOTS」と呼ばれる直視監視下短期化学療法によって、患者さんが服薬の重要性を理解して確実に服薬することができるように、患者さんの治療の終了まで一貫した支援を行うことが求められ、結核罹患時の薬剤師による服薬指導は非常に重要であることを実感しました。
次に、滋賀県長浜保健所 医療福祉連携係の横山哲也様に「滋賀県薬局DOTS」についてご講演頂き、薬局で「DOTS」を実施するまでの流れについて説明して下さいました。結核に罹患した患者さんの確実な服薬を支援するためには、保健所と薬局による連携が不可欠であることを再認識しました。
今回の研修会は湖北薬剤師会としては5か月ぶりの開催となりました。30名を超える先生方にご参加頂きました。ありがとうございました。今回は講師、受講者共にWeb会議ツールを用いた会議形式でしたが、いかがでしたでしょうか?
コロナ禍にあっても、状況を判断しながら、様々な方法で今後も研修会を続けて参ります。みなさまのご参加をお待ちしております。