令和6年7月11日 メディサポにて定例研修会を開催しました。
今回は「人生会議を考えよう!~支援者・当事者として~」と題して、長浜米原地域医療センター 専門員 丸岡留美子様にご講演いただきました。
前半では、アドバンス・ケア・プランニング(ACP)とは、「万が一の時に備えて、自分自身が大切にしていることや望み、どのような医療やケアを望んでいるかについて自分自身で考え、信頼する人たちと話し合い」納得した人生を送るための意思の表明である。意思決定を支援する際は、訴えだけでなく、「なぜそのように想ったか」を聞くことが重要。その想いは、医療やケアに活かせるヒントや、価値観を知る手掛かりとなる。経時・経過的な変化にも柔軟に対応し、チームで共有することが大切。と言うことを学びました。
後半は、「もしバナゲーム」というカードを用いて、自身の想いに向き合いました。カードにはそれぞれ文言(「大切な人とお別れをする」、「意識がはっきりしている」、「清潔さが保たれる」、「私を一人の人間として理解してくれる医師がいる」等)が書かれており、自分の想いにより近いカードを選んでいくというものです。最終的に3枚を手元に残し、優先順位をつけ、なぜそのカードを選んだかを考えます。
この研修会を通じて、自分自身の想いをまとめることができたと同時に、支援者となった時、どのようなアプローチが有効か学ぶことが出来ました。
人生の最期はいつどんな形でやってくるかわかりません。自身の最期を真剣に考えれば考えるほど言葉にするのは難しいかもしれません。しかし、それを考えることは「いま」「ここ」を大切に生きることに他ならないと思います。皆さんも一度、家族や大切な人たちとお話しされてみてはいかがでしょうか?
なお、長浜米原地域医療センター主催の「多職種連携交流会」では、今回とほぼ同様の内容を他職種の方々と一緒に受講できます(https://iryoushien2755.com参照)。今回受講できなかった先生方は、ぜひそちらをご検討ください。
令和6年7月16日
湖北薬剤師会 理事
地域学術情報委員 小倉味穂