神照郷里地域包括支援センター圏域 ケア会議を開催いたしました

神照郷里地域包括支援センター圏域 ケア会議を開催いたしました

令和6年9月25日(水)13時30分~15時00分、メディサポA会議室にて、「圏域の介護支援専門員と薬剤師のつながりづくり」、「多職種との良好な連携のための意見交換」を目的に、神照郷里地域包括支援センター主催のケア会議を開催しました。
薬剤師5名、介護支援専門員11名、地域福祉コーディネーター(社協より)3名、長浜米原地域医療センター専門員1名、地域包括支援センター職員5名の総勢25名で会議を行いました。
会議では、まず私より「地域包括との連携でポリファーマシー改善につながった一症例」を発表しました。この事例では、薬剤師の働きかけだけでは改善できなかったポリファーマシーも、地域包括が介入してくださったことにより改善し、多職種との良好な支援へとつなげていくことが出来ました。
次に、しゃきょうケアプランセンターぴいすの介護支援専門員 山内加寿代さんより、「認知症があり内服自己管理が困難で過剰摂取されたケース」について事例発表していただきました。加えてこの事例に関わった、スマイル祇園薬局の桑山先生より処方内容・在宅業務の詳細を発表していただきました。
この事例を元に、「それぞれの専門職の立場から課題と思うこと」「どのようなアプローチをするとよいか」についてグループワークを行いました。
今回の事例の問題点(課題)として下記内容が考えられました。
・薬剤師が住空間まで入り込むことは難しいため、セットされている薬をのんだふり
して隠されていたことに気が付けなかった
・薬がのめていなかったので病状が悪化した
・病状悪化により自己判断で間違った薬を過量服用され、腎機能が悪化した
・多職種間の情報共有が難しかった
この課題解決に向けて
・服用回数を減らす(用法をまとめる)
・用法をまとめたところで、その服薬を確実にするためのサービスの検討
・居宅療養管理指導報告書の多職種での共有
・現状把握のための情報交換
が、重要と考えられました。
認知症かつ独居と言う背景がありつつも、
・劣悪な住環境を整備できた
・家族の関係を再構築し、協力を得られるようになった
・入院を機に処方内容が見直され症状の改善が見られている
といった点においては、ケアマネさんの努力のたまものであると言えるでしょう。
患者様の状況改善には、多職種での支援が欠かせません。退院時カンファレンス、サービス担当者会議等を通じて、変わりゆくその時々の情報共有が重要だと感じました。
今回、この会議で、お互いの想いを伝えあうことが出来た、各職種の役割を再認識できた、地域の専門職のつながりを深めることが出来たことは、非常に意味があったと感じております。
最後になりましたが、この会議の開催にあたり、ご尽力いただいた神照郷里地域包括支援センター 所長 川崎由紀様はじめ職員の皆様には、この場をお借りして御礼申しあげます。
令和6年10月12日
湖北薬剤師会 地域学術情報委員 小倉味穂

2024年10月18日